【概要】
「こころの秘密を守ること」。これはあらゆる対人援助職で当然とされる前提であり、倫理であり、法的に明文化されている事柄です。古今より、秘密がきちんと守られるという「守秘義務」があるからこそ、人は自身の悩みや苦しみを誰かに語ることができると認識されてきました。
「当たり前のことじゃないか」「私は当然秘密を守っている」そう言う向きもあるでしょう。しかし、考えてみると、必ずしも、守秘義務が優先されない事態があります。それは例えば、虐待の「報告義務」です。すべての国民は虐待やその疑いを知った場合、通告する義務があります。そこに秘密保持が介在する余地はありません。当人から「誰にも言ってほしくない」と言われたけれども生命に危険が及んでいる場合、組織として周囲に報告しなくてはならない場合など、意外と守秘義務が解除されてしまう局面は多くあります。
ある種の弱者が虐げられていると知った場合、対人援助職はどのように動くべきなのか?スーパーヴィジョン、事例検討会、論文執筆などにおいて、守秘義務はどのように扱われるべきなのか?「集団守秘」は実践上も法務上も妥当な視点なのだろうか?
このような極めて実際的な問題を検討するにあたり、今回、『こころの秘密が脅かされるとき』の刊行を機に、医師、心理職、ソーシャルワーカー、法律実務家の先生方をお招きし、多角的に議論する場を設けました。皆様も日頃、守秘や法律をめぐってさまざまな葛藤や考えをお持ちだと思います。そこで、事前に参加者の方々からコメントや質問を受け付けて、当日、議論のトピックとして活かせることができればとも考えています。奮ってご参加ください。
【講師】
筒井亮太(たちメンタルクリニック・上本町心理臨床オフィス)
岡野憲一郎(本郷の森診療所 院長)
浜内彩乃(大阪・京都こころの発達研究所 葉 代表)
永田悠芽(上町カウンセリングオフィス 代表)
林仁司(含翠法律事務所)
【日時】
2024年7月14日(日) 13:30~16:00
【内容】
1. 『こころの秘密が脅かされるとき』の紹介(筒井先生)と意見交換
2. 架空事例の集団討議(筒井・岡野・浜内・永田・林先生)
3. 参加者との質疑応答
【会場】
オンライン(Zoomウェビナー)
【定員】
500名
【参加費】
3,000円(税込)
【申込締切】
2024年7月14日(日)13:00まで
※定員に達し次第、受け付けを締め切らせていただきます。
【申込方法】
お申し込みは下記サイトからお願いいたします。
【問い合わせ先】
創元社オンラインセミナー担当
〒541-0047 大阪市中央区淡路町4-3-6
TEL:06-6231-9010
Email: onlineseminar@sogensha.com
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