研修主催団体: KIPP心理オフィス(有限会社ケーアイピーピー)
研修内容:
このたび、来日されるリチャード・ガートナー先生によるオンライン(ライブ)セミナーを企画しました。
ガートナー先生は、ニューヨークのウィリアムアランソンホワイト精神分析研究所で講師、訓練分析家、スーパーヴァイザーを務める精神分析家で、性的虐待を経験したクライエントに対する臨床サービスならびに臨床研究に精力的に関わってこられました。特に、少年や男性成人の性被害という、あまり世間に知られていない領域に、光を当てた第一人者として、その功績が注目されています。
先生のご著書”Betrayed as Boys: Psychodynamic Treatment of Sexually Abused Men.(1999. The Guilford Press)”は、この領域の古典的専門教科書として有名で、日本では、『少年への性的虐待-男性被害者の心的外傷と精神分析治療』(宮地尚子他訳、2005、作品社)として翻訳されています。この本の第11章では、男性の性的被害者に対する集団心理療法について解説されていますが、先生ご自身が現在も被害者グループの運営を続けていらっしゃいます。このセミナーでは、特にグループ・セラピーという観点から、男性性的被害者のケアについて、先生のご経験から得られた知見をお話しいただきます。先生によれば、現在行っているグループのメンバーには、このセミナーに向けてそれぞれの体験を書き綴っていただき、それをセミナーの講義においてご紹介いただけるとのことです。
指定討論者として、集団心理療法並びにメンタライジング・アプローチの普及において活躍されている西村馨先生に、ご自身の経験も踏まえて、ガートナー先生のアプローチについてご意見をいただき、議論を進めていきたいと考えています。。
当日は、ガートナー先生に1時間ほど講義をしていただき、西村先生に20分指定討論していただいた後、全体の質疑・応答の時間を設ける予定です。性的被害者の臨床、ならびに集団心理療法に関心をお持ちのみなさまに、多数ご参加いただけることを願っております。
講義はKIPP渋谷心理オフィスで行い、参加者の皆様にはオンラインにより講義と質疑にご参加いただきます。なお当日ご参加いただけなくても、参加を申し込んでいただいた方には、録画されたセミナーの内容を1か月間視聴できるようにいたします。なお、講義の中では、なるべく真実を伝えたいという先生の思いから、性的行為の描写が含まれますが、その点についてあらかじめご了承ください。
〈講師〉
リチャード・ガートナー博士(William Alanson White Institute)
ニューヨーク・ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所(William Alanson White Institute)、訓練分析家、精神分析スーパーヴァイザー。同研究所における性的虐待経験者への臨床サービスならびに臨床研究会の創設者。米国心理学会(APA)第39部会(精神分析)、第51部会(男性ならびに男性性)、第56部会(トラウマ心理学)特別会員。2021年学会特別功労賞を授与。
〈指定討論〉
西村馨(国際基督教大学・教授/KIPP渋谷心理オフィス)
〈司会〉
川畑直人(京都文教大学・教授/KIPP桃山心理オフィス)
〈開催日時〉
2024年8月31日(土) 13:00-15:00
〈会場〉
オンライン(Zoomミーティング)
〈参加費〉
一般:5,000円
大学院生:3,000円
〈参加申込方法〉
ホームページ内の参加申込フォームよりお申し込みください。
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