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当会について

 近時、社会の大きな変化・変動にともない、不登校、引きこもり、過食や拒食、心身症、少年非行、児童虐待、育児不安など、「こころの健康」にかかわる問題がさまざまな形であらわれています。そうした時代において、「こころの専門家」としての臨床心理士への期待と要請がますます高まっています。

 そうした社会的要請を背景として、本会は、平成5年5月、こころの健康にかかわる専門家である臨床心理士の職能団体として設立されました。兵庫県内に居住または勤務する臨床心理士によって構成され、現在の会員数は、約1570名(2020年3月現在)です。

 本会は、会員のための研修会の開催、講演会などの一般向け啓発活動、臨床心理士の地位向上に関する事業、会員の相互扶助、日本臨床心理士会への協力など、さまざまな事業を行っています。

会長メッセージ

終わりつつある(?)コロナ禍がもたらしたもの

 

2023.9.10

兵庫県臨床心理士会会長 大島 剛

 

 

 会員の皆様、ますますご清栄のこととお慶びいたします。

 

 コロナ禍がそろそろ社会的には落ち着こうとしています。世界を巻き込んだ大きな災害でした。マスクや消毒をきちんとこなす方々はまだ多いですが、マスクをしないと非国民のごとくであったプレッシャーがかなり減ってきたように思います。震災になぞらえると復旧から復興に移っているように思います。学生たちに「ゼミコン」を提案したのですが、意味が分からなくてポカンとしていました。「コンパ」をやったことも聞いたこともなかったのです。コロナ禍の3年はそれまでの学生生活とは異なる急激な経験の蓄積と欠落で、昭和から平成、令和への緩やかな時代の変遷とは別個のインパクトを与えていっているようです。これは変化の著しい発達期の子どもたちにとっては無視できないものでしょう。

 兵庫県臨床心理士会は1995年の阪神・淡路大震災を経験し、災害支援、被害者支援に力を入れてきている臨床心理士の職能団体です。コロナ禍の経験もある意味大震災と同じように私たちの心理的援助の仕方にも影響をもたらすと思います。被災地という限定された地域性が前提ではなく、全国規模(本当は世界規模)で時代に変革をもたらしました。そして社会がコロナ禍以前に戻そうという力が働き出しています。しかし、震災の復興は以前と同じように戻ることはなく、喪失したものも含めた新たな文化の創生であるように、コロナ禍の復興は新しい社会慣習や文化が新しく作り直されることだと思います。

 そんな我が国の人たちが感じるであろうこの変化に対するギャップがさまざまな場面で影を落としてくるかもしれません。そこに私たち臨床心理士がどのように細やかに寄り添って行けるかが、これからのテーマになるのかなと思っています。これからの時代らしい新しい問題が出現して来るかもしれません。失われた3年間をもとに戻そうということではなく、また新しい社会の変化が生まれてきているという自覚を持って、柔軟性を持った会員の皆様の活動に期待をいたします。兵庫県臨床心理士会の伝統と実績を確認していただき、「兵庫県の臨床心理士」らしく活躍されることをお祈りいたします。今後ともよろしくお願いします。

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