IPPOシンポジウム2023 「羨望の再考ークライン派と対人関係学派の対話」 クラインの羨望概念は、様々なパーソナリティの病理、そして治療助教での「陰性治療反応」と言われる困難な状況を理解する鍵として、クライン派の精神分析の流れの中で理論的支柱としての位置づけを現代にいたるまで保ってきています。羨望概念は、その由来であるフロイトの死の欲動論と同じように、クライン派以外の多くの学派の分析家から批判されてきました。その中には、羨望概念に基づく分析臨床こそ羨望を惹起する性質を持つという指摘もあります。クライン派の内部においても、過度に羨望を強調するアプローチへの反省や批判は早くからなされている一方、早期のトラウマ経験の過小評価の問題も指摘されてきています。また、病理的組織化の議論においても、羨望よりも早期のトラウマや虐待の影響が強調されているように見えます。 羨望概念は、現代の分析臨床においても有用なものでありうるのか?あるとしたら、どのような点でそうなのか?あるいはそれは有用でない、もしくは限定的な価値しか持たないと理解されるのか?本シンポジウムは、このような問いについて、クライン派の視点と関係精神分析の視点から、今一度考えていくことを試みます。 日時:2023年12月17日(日)13:00~18:00 開催形態:全面オンライン開催(zoom) 【前半】シンポジウム「羨望概念を再考する」 シンポジスト:飛谷渉(大阪教育大学保健センター/IPPO理事) シンポジスト:吾妻壮(上智大学/IPPO理事) 司会:平井正三(御池心理療法センター/IPPO会長) 【後半】事例検討 事例提供者:飛谷渉 司会:平井正三 参加費:5000円 対象: 臨床心理士、公認心理師、医師、それに準ずる専門家、大学院生、研修生で守秘義務を厳守いただける方 申し込み方法:下記のGoogleフォームよりお申込みください。 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe7CdME_ImP_kdbKVZ_6O1f_pZlRU8-TdaSLH9VSBZbocaUBw/viewform *臨床心理士研修ポイント(ワークショップ型)申請予定。 *詳細はチラシをご覧ください。

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