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スーパーヴィジョンを受けたくなる連続miniセミナー 【第4回】

  • 執筆者の写真: 兵庫県臨床心理士会
    兵庫県臨床心理士会
  • 12 分前
  • 読了時間: 5分

【研修主催団体】

Therapy Plays epifunny


【セミナー内容】

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『スーパーヴィジョンを受けたくなる連続miniセミナー 2nd season』


◇セミナー内容

 昨年度に引き続き、SV連続miniセミナーの第2クールが開始され、今回は第4回目となります。あなたが想うヴァイザーに出会うために、さまざまなヴァイザーの声、語りを聞いてみてください。皆さまの出会いの参考になればと思っています。対人支援職全体がスーパーヴィジョンの体験を大切にできるようなミニセミナーへと発展できればと考えております。


 最近SVを希望される若手の臨床家が、個人的に料金を支払って受けることに、とてつもないハードルがあるということを、しみじみと感じさせられます。よくよくその声に耳を傾けると、ケースを担当すると、以前ならあたりまえだった外部の臨床家にス―パーヴィジョンを受けるという姿勢そのものが、ほぼなくなり大学教育上のシステムに則って受けるものへと変化しているようでした。しかし、熱心な学生や卒後すぐの臨床家たちほど、実際の臨床を目の当たりにして、システム上のSVではどうしようもなく困っているというのが事実のようでした。


 私のSVの体験は、セラピストという主体の成長を促すものですが、その前にクライエント(患者、当事者)のための下支えとなるようなものでした。前述のSVをめぐる若手の状況は、こうした意識さえも低くなってしまっているのだろうかと憂うものでした。ただ実際の臨床実践の現場でもがき苦しんでいる若手の臨床家がいることは知ってましたし、彼らの声によると出会いたくても手も届かないところにいるのがスーパーヴァイザー(以下SVor)という存在なのだということに思い知らされることが度々ありました。「自分に合ったSVorっているのか?一人で現場にいるので、ツテがない。地方にいると、そもそも臨床心理士も少ない。対面じゃないとダメなんだろうか?そんなに料金も支払えない」。こうした切実な声を聴いてきた私の結論は、『SVは全く受けないより、なんらかの形であった方が、SVeeとクライエント両者にとって良いに決まっている』ということです。ここには対面でした方が良いに決まっているといった、心理療法のケースをじっくり話し合うのがSVなのだという理想主義を崩すことの躊躇が背景にあるでしょう。この姿勢はSVor側の問題であり、SVeeは心理臨床にまつわることであれば、どんな形であれ躊躇せずSVを受けたらいい、と私は考えています。


 この度は、セラピストであるあなたの向こう側にいるクライエントに想いを馳せることができるSVorをみつけませんか?という思いから、そのようなSVorと出会うことができるような連続miniセミナーを企画いたしました。少しでも出会いの場が提供できればと続けてきました。



◇第4回の内容


今回登壇いただく根本先生は、現在精神分析を基軸にし臨床実践、教育活動を行っておられます。臨床心理士の黎明期から学生相談室からスクールカウンセラーそして医療の心理臨床の営みを続けてこられました。こうした日本における幅広い場面の心理臨床的営みと精神分析的心理療法は、基本的に力動的側面を大切にした姿勢は共通しています。もしかすると特定のクライエントには往々にして不向きな方法をとっているために、自分に問題があるのではと苦しむセラピストもよくおられます。そのような時に、思い切って違う学派や指向性の違うヴァイザーにお願いすることも、クライエントにとって、ひいてはセラピストにとって良い場合があります。しかし以前はなかなか多様的なSVを選択できるような時代ではありませんでした。こうした臨床的時代性を苦しみながらも生き延びてこられ、今では地道な精神分析活動を実践しておられる、先人としての根本先生の声をお聞きください。きっとSVを受けるか躊躇している皆さんは勇気づけられるでしょう。


◇講師からのひとこと

「今、クライエントさんの心に何が起きているのだろう」「面接が停滞して状況がつかめない」「行動化が続き、どう関わればよいか迷う」、臨床の場では、そんな戸惑いに出会うことが少なくありません。私もそのたびにスーパービジョンに支えられてきました。3人のスーパーバイザーと重ねた約30年の学びは、クライエントさんのこころの痛みにそっと触れ、その痛みをどう受けとめ、ともに歩んでいけばよいのかを考える大切な時間でした。その歩みの一端をお伝えできればと思います。

 

 

◇開催概要

【日時】第1回:2025年4月26日(土) 18:30~ 林直樹先生(Therapy Plays epifunny 所長/作業療法士) ※終了しました

    第2回:2025年6月20日(金) 18:30~ 三輪幸二朗先生(Mitoce 新大阪カウンセリング・心理検査 代表/臨床心理士) ※終了しました

    第3回:2025年8月30日(土) 18:30~ 長谷綾子先生(香川大学医学部 准教授/臨床心理士)

    第4回:2025年12月19日(金) 18:30~ 根本眞弓先生(大阪樟蔭女子大学 名誉教授/臨床心理士)

    第5回:2025年2月or3月 調整中

【開催方法】Zoomによる配信

【料金】各回1,000円

【対象】 SVを受けたことがない、受けるのを迷っている臨床心理士、公認心理師、訓練課程の学生。Svorとして振り返りたい心理臨床家。作業療法士、精神保健福祉士などの対人支援専門職の方

【申込】URLの申込フォーム(https://forms.gle/kVv6XpfEFTpkddt69)より

※詳細につきましては、お申込後に主催者より、メールにて改めてご連絡させていただきます。

※フォームからのお申込みがうまくいかない場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。


◇お問い合わせ先

Therapy Plays epifunny



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